カウンターや電車の椅子に一人分開けて座っている人を見かけて、なんでみんなことごとく一人分開けて座っているんだろうって気になったことはありませか?
これには心理学的にしっくりくる理由があるのです。
目次
パーソナルスペース
みなさんは「パーソナルスペース」という存在を知っていますか?
パーソナルスペースというのは見知らぬ人が近づくと不快に感じる空間のことを言います。
これは最初から意識しているものではなく、誰でも無意識下に自然と感じているそうです。そしてそれぞれの距離によって意味合いが変わってくるのですが、
- 0~15cm 密着できる距離=家族や恋人
(インティメットゾーン) - ~45cm 手足が触れる距離=友人
(パーソナルスペース) - ~1.2m 手足が触れない距離=上司や同僚
(ソーシャルスペース) - 1.2m以上 声が届く程度の距離=他人
(パブリックスペース)
このように距離によって近づいても
不快に感じる人、感じない人と変わっていきます。
このうちパーソナルスペースと言われる15~45cmというのは、ちょうど大人1人分のスペースになるんですね~。
電車の横掛椅子や飲食店のカウンターなどで一人分開けて座っているのは、他人が45cm以内に入るのを無意識的に避けているためなんです。
もちろん中にはこういったパーソナルスペースというのを
全く意識しないし気にしないっていう人もいます。
例えばですけど、全然空いている車内で1.2メートル以上離れた位置で一人つり革を持って立っていたら何も思わないですけど、1メートル以内に近づいてつり革を握っていたら思わず振り向いてしまうでしょうし、何か話でもあるんだろうかって思ってしまいますよね。
僕も昔似たような経験がありました。
たまたま仕事が早く終わって早帰りしていた電車内での出来事ですが、ガラガラの車内にも関わらずパーソナルスペースガン無視してすごい近距離まで近寄ってつり革を握ってきた人がいたんです。
僕は仕事で疲れていたのと、応対したところで変に事件に巻き込まれるのも嫌だったので全く気が付かないフリをしましたが、明らかにこっちを見ていたし、聞こえるか聞こえないぐらいの声量で何かを僕に向かって喋っていたのも覚えています。
全く赤の他人でパーソナルスペースにまで入ってきて、本当に何か用事があるのであればはっきりした声量で言ってもらえばいいのにボソボソとしか言ってこないので、その時は結構不快に思いましたし、なにより怖かったです。
あと僕が20代前半で上京したてだったのもあって、何かに巻き込まれるんじゃないかとただただひたすらに怖かったです(笑
身近に体験できる
あと一つ面白いところがあって、このパーソナルスペース、
実は客観的に体感できる場所があります。
それはどこかというと、エレベーターの中です。
よっぽど大きいエレベーターでない限りどんなに頑張っても全員パーソナルスペースの中にすっぽり入ってしまいます。しかも不特定多数に。
エレベーターに乗ったときは是非、会話をしながら入ってくるグループがいたらよく観察してみてください。エレベーターの中に入った途端、それまで楽しそうに話をしていたのにピタッと止まると思います。そしてエレベーターから出ていく瞬間にまた会話がスタートするはずです。
これもまさにパーソナルスペースに赤の他人が入ったことによるためです。
そしてほとんどの人はエレベーター内の階数表示をじっと見つめると思いますが、これはパーソナルスペースが他人に侵入されているためです。
その不快感から早く抜け出したい、早くボタンを押した階数についてほしいという感情が湧いたり、他のものに意識を逸らすことにより不快感を緩和させているためです。
多分満員電車でも似たようなことが起きているはずですので、余裕があったら観察してみたらいつもとは違った景色を見れるかもしれません。
田舎産まれ、田舎育ちの人口の少ない町で幼少期を過ごしました。
自然豊かでしたが、刺激は少なく町は廃れていくばかり、そんな僕が東京へ来て、毎日成長していく都会の姿を見たときは、正直びっくりしました。
変わっていくのは、動き続けることなんだって気がついた時、僕はすでに行動に移していました。
そんな日々変わりゆく何気ない景色の中に、生きている僕たちがいて、一時一時を踏みしめていく。
僕はその一時を大事にしたい、そういう思いを込めて「たのらいふ」と名付けました。