前作から9年!トイストーリー4が公開!CG映画はどうやって作るの?

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前作から9年の歳月を経て帰ってきた、
ピクサー最新作トイストーリー4が公開されましたね。

トイストーリー第1作と言えば1996年公開、今から24年も前になります。

制作費も莫大で機材を揃えるのにも多額の費用がかかっていたフルCGアニメーションは当時はかなり珍しかったのをよく覚えています。

ゲームにしてもバイオハザードであったり、スーパーマリオRPGといったスーパーファミコンのゲームカセットも現役で売られていた時代です。あの時代でよくあそこまでリアルなCGアニメーションを作れたなぁと、今になってからこそ感動できるものがあります。

ところでピクサーでのCGアニメーションはどのようにして作られているのか気になったことはありませんか?

どうやってアニメーションさせているのかとか、どれぐらいの時間がかかるのかとか。
今回はそのCG部分の制作に焦点を置いた考査していこうと思います。



超高性能パソコンを使っている

フルCGアニメーションは1枚1枚のCG画像を繋げてアニメーションにしています。

その1枚1枚のCG画像は、高性能のパソコンを使って、「レンダリング」といって1枚の画像を作成する作業を連続で行うことでアニメーションを作成し、「動画」になることで映画館で見れる状態になるのです。

しかしリアルな質感などにすればするほどその映像のレンダリングにかかる時間は増えていきます。
そのため一般的な家庭にあるようなパソコン性能では話にならない為、ピクサーではそれを遥かに上回る超高性能なパソコンが使われているというわけです。

推測ですがピクサーで使われているCGレンダリング用パソコンは数千台規模で、その場合総額は8億円になると予想しています。

1作品に対して数千台と思われるため、同時進行でもう一つ別の作品を作っているとするともっと台数は増え、金額も上がると思われます。

30秒のCGアニメを作るのにどれ位かかるの?

まず「フレームレート」という事を最初に説明しなくてはいけません。

フレームレート、即ち1秒あたりに表示される枚数のことです。

皆さんテレビや動画を見る時には何の疑いもなく映像を見ていると思いますが、実は1秒間に30枚もの静止画が動いています。それらが高速で何枚も動くので「動画」になります。

(パラパラ漫画の原理と同じです。)

一般的にはテレビなどで放送される映像は30フレーム、アニメや映画などでは24フレームなど、状況よってフレーム数が決まっていたりします。
ピクサーの映画は24フレーム/秒(1秒間に24枚の静止画が表示される)で作られているため、24フレームとして計算しましょう。

ピクサーではトイストーリーなどのCGアニメーションを1枚レンダリングするのにおよそ1時間かかると言われています。(CGの複雑さ状況によっては変動がある)

仮に1フレーム1時間かかると計算するとしましょう。

1時間×24フレーム=24時間=1日

なんと1秒(24フレーム分)レンダリングするのに1日もかかる計算です!
つまり30秒のアニメーションをレンダリングするには1ヶ月かかるというわけですね。
とてつもない時間です。辛抱強くなければ続けられないですね…

では実際映画一本となった場合どれぐらいかかるか計算してしょう。

トイストーリー2を例に見てみましょう。

まず映画の長さが92分です。CGが絡まないイントロとスタッフロールが計5~8分あることを考慮して84分、秒に直すと5040秒、レンダリングが1秒24フレームが24時間かかりますので、それで計算すると…映画1本完成するまで5040日…
13年という恐ろしい数字になってしまいました。

現場の苦労が伝わってきます。

実際トイストーリー2から3が出るまでに10年、トイストーリー4が出るまでに9年の間がありました。
この間にストーリーや新キャラ象、脚本などが完成し、レンダリングを開始させて、今年完成したとしても何ら不自然ではありません。

コンピューターの性能が上がってきているのに何故10年間が空くのかについてですが、それは画質の向上にあると思います。

コンピューターグラフィックスも日々進化の一途を辿っていますので、クオリティが上がればレンダリングの時間が上がるのは言うまでもありませんね。しかし性能が上がっているということは、より複雑で綺麗なCG映像が作れるということになります。

そうすると、クオリティは右肩上がりでもレンダリング時間は横ばいとしても自然な形だと思います。ただ、機材のアップグレードや増設などはもちろんしているはずですので、より高速なレンダリングも可能になってきていると思います。

制作陣の苦労や努力、そしてレンダリングという長丁場を乗り越えて、数々の作品が生み出されていったわけですね。

まとめ

ピクサーはすごい!
元々ハードメーカーだったようですが、業績不振による事業転換で今のようなCGアニメーションを作る会社になったそうです。

かなり思い切った行動だと思いましたが、結果的にピクサーはCGアニメーション会社として成長を遂げることができました。

最近ではCGか本物か区別がつかないレベルでリアルなCGもたくさん増えました。

テレビでよく見る車のCMなんかも、実は全部CGだったりしますよ。
気づかないところでバンバンCGが使われるようになった今日このごろ、もしかしたらテレビで見るあの女性もCGだったりするかもしれません。

理想の彼女もそのうちCGでAIとか組み込んだりして作れちゃいそうですね(笑

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